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大阪、なんばのカウンセリング:ヤングケアラーとは

心理カウンセリングサロンLuana(ルアナ)のブログへようこそ。

「Luana」はハワイ語で「リラックスする」「一緒に楽しむ」「満足する」といった意味を持っています。日々の生活の中で、心に重い荷物を抱え、誰にも言えずに一人で悩んでいる方々が、少しでも羽を休め、本来の自分を取り戻せるような温かい居場所でありたい——そんな想いでカウンセリングを行っています。

今回のブログ記事のテーマは、近年社会的な問題として広く認知されるようになった「ヤングケアラー」についてです。

「自分がやっていることは普通だと思っていた」 「家事をしたり家族の世話をするのは、家族として当たり前のことじゃないの?」 「本当は友達と遊びたいけれど、家を空けるわけにはいかない……」

そんな葛藤の中で、自分の子ども時代を犠牲にしながら必死に家族を支えている子どもたちがいます。

この記事では、ヤングケアラーの基本的な定義や背景から、彼らが抱える深刻な悩み、周囲の大人がどのように気づき、どう関わっていくべきなのかを、心理カウンセリングの視点から詳しく掘り下げていきます。

少し長くなりますが、彼らの「心の声」に耳を傾け、温かい支援の手を差し伸べるためのヒントとして、ぜひ最後までお読みください。

1. ヤングケアラーとは?

ヤングケアラーの定義

ヤングケアラーとは、一般的に「本来大人が担うと想定されているような家事や家族のお世話(介護・看護・感情的なサポートなど)を、日常的に行っている18歳未満の子ども」のことを指します(法改正等により、18歳〜20代前半の「若者ケアラー」を含めて議論されることも増えています)。

「家族の手伝いをする」こと自体は、子どもの自立心を養い、家族の絆を深めるための素晴らしい経験です。しかし、ヤングケアラー問題の本質は、その「度合い」と「影響」にあります。

お手伝いの範囲を超えて、年齢に見合わない重い責任や負担を日常的に負うことで、子ども自身の教育の機会(勉強する時間や進学)や、交友関係、睡眠、そして精神的な健やかさが損なわれてしまう点に深刻な問題があるのです。

ヤングケアラーが担う具体例

ヤングケアラーが担っている役割は多岐にわたります。外からは見えにくいケースも多いため、まずは具体的な実態を知ることが第一歩です。

  • 障がいや病気のある家族の介護・看護

    • 身体障害のある親や祖父母の入浴・トイレ・移動の介助。

    • 持病や難病を抱える家族の服薬管理や通院のつきそい。

  • 精神疾患やアルコール・薬物依存症のある親のケア

    • 感情が不安定な親の「聞き役」になったり、愚痴や感情のぶつかりを受け止める(感情的ケアラー)。

    • 親の発作やパニックに対応する。

  • 幼い兄弟姉妹の世話

    • 親が共働き、あるいは病気などで不在がちなため、代わりに幼い弟や妹の食事の準備、保育園の送迎、オムツ替えなどを行う。

  • 家事全般の負担

    • 料理、掃除、洗濯、買い物など、家族全員分の家事を主となって行う。

  • 通訳や事務手続きの代行

    • 日本語が不自由な外国にルーツを持つ親のために、役所や病院などで通訳をする。

  • 家計を支えるためのアルバイト

    • 家計が困窮しているため、学業の傍らでアルバイトをし、給料のほとんどを家計や家族の医療費に入れている。

2. なぜヤングケアラーは「見えにくい」のか?

ヤングケアラーの問題が非常に深刻化しやすい最大の理由は、「周囲から見えにくい(表面化しにくい)」という特性にあります。

子ども自身の「無自覚」と「当たり前」

幼い頃からその環境で育ってきた子どもにとって、家事や家族の世話をすることは「自分の家庭のフツウ」です。他の家庭と比較する機会が少ないため、自分が「ヤングケアラー」であるという自覚がありません。 「家族を助けるのは当たり前」と思い込んでいるため、誰かにSOSを出すという発想自体が湧かないのです。

「いい子」として評価されてしまう落とし穴

周囲の大人は、家事をテキパキこなしたり、弟妹の面倒をよく見ている子どもを見ると、つい「お手伝いができて偉いね」「しっかりした子だね」「優しいお兄ちゃん/お姉ちゃんね」とほめてしまいがちです。 大人からの称賛を受けることで、子どもは「もっと頑張らなきゃ」「期待を裏切ってはいけない」と自らにプレッシャーをかけ、SOSを出しづらくなってしまいます。

家族のプライベートな領域(家庭内の密室性)

家庭内の事情、特に病気や障害、困窮、精神的な問題などは「他人に知られたくない恥ずかしいこと」「家庭内の秘密」とされがちです。 親から「家の外で家族のことを話してはいけない」と言われているケースもあり、子ども自身が家族を守るために口を閉ざしてしまうことがあります。

3. ヤングケアラーが抱える悩みと心身への影響

子ども時代は、自己を確立し、社会性を身につけ、様々な体験を通して心を成長させる大切な時期です。しかし、ヤングケアラーとしての負担は、彼らの現在だけでなく「将来」にも大きな影を落とします。

① 学業・進路への悪影響

  • 宿題や勉強の時間が取れない: 帰宅後すぐに家事や介護に追われるため、勉強する時間や体力が残りません。

  • 遅刻・早退・欠席の増加: 家族のケアや通院のつきそい、夜間の介助による睡眠不足から、学校に通い続けることが困難になります。

  • 進学や就職の諦め: 「自分が家を出たら家族の生活が回らなくなる」「お金がない」という理由から、希望する高校・大学への進学や、やりたい仕事への就業を諦めてしまうケースが後を絶ちません。

② 友人関係・社会性からの孤立

  • 遊ぶ時間がない: 放課後や休日に友達から誘われても断らざるを得ず、徐々に人間関係が疎遠になります。

  • 話題が合わない: 同世代の友達がアイドルやアニメ、部活の話をしている中で、自分は「介護」「家計」「病気」のことを考えており、孤独感を深めます。

  • 青春の喪失感: 「自分だけが普通の学生生活を送れていない」という疎外感を抱えます。

③ 心身の不調と精神的ストレス

  • 慢性的な疲労・睡眠不足: 夜間の介護や見守り、終わらない家事により身体が休まりません。

  • 罪悪感と自己否定: 「本当は友達と遊びに行きたい」「たまには一人になりたい」と思う自分に対して、「自分はなんて冷たい人間なんだろう」と激しい罪悪感を覚えます。

  • 感情の抑圧と「ヤングケアラーバーンアウト」: 弱音を吐けずに自分の感情を殺し続けた結果、うつ病や適応障害を発症したり、ある日突然、心が折れてしまう(バーンアウト)ことがあります。

4. ヤングケアラーに悩む子どもたちの「心の声」

心理カウンセリングの場などで明かされる、子どもたちのリアルな声には、複雑な感情が入り混じっています。

「お母さんのことは大好き。でも、時々すごく逃げ出したくなる」 (病気の母親のケアをする15歳)

「私が学校に行っている間、お父さんが倒れていたらどうしようと思うと、授業に集中できない」 (精神疾患の父親と暮らす12歳)

「自分の将来の夢なんて考えたことがない。だって、私には『選択肢』なんてないから」 (障害のある弟の世話を続ける17歳)

彼らは「家族を愛している気持ち」と「自由になりたいという本音」の間で、常に板挟みになっています。この葛藤こそが、彼らの心を最も深く傷つけているのです。

5. ヤングケアラーのSOSに気づくためのサイン

周囲の大人がヤングケアラーの存在にいち早く気づき、手を差し伸べるためには、日頃の小さな変化を見逃さないことが重要です。学校の先生、近所の方、塾の講師、地域の人々が気づける「サイン」には以下のようなものがあります。

学校や地域で見られるサイン

  • 遅刻・早退・欠席が目立って増えた

  • 宿題や提出物の未提出が続いている

  • 授業中、常に眠そうにしている・集中力がない

  • 身だしなみが乱れている(服の汚れ、季節に合わない服装、髪の手入れがされていない)

  • 友達付き合いを避け、放課後になると急いで帰宅する

  • 部活動や学校行事への参加を突然拒否するようになった

  • 家族の病気や手伝いについて、ポロッと口にする(「昨日お母さんの体を拭いた」「夜中に何回も起こされた」など)

  • 年齢のわりに「大人びすぎている」「聞き分けが良すぎる」

これらのサインが複数見られた場合、単なる「なまけ」や「反抗期」と決めつけるのではなく、「もしかして家庭で何かを抱え込んでいるのではないか?」という視点を持つことが大切です。

6. ヤングケアラーに悩む子どもたちへの適切な関わり方

もし、あなたの身近にヤングケアラーだと思われる子どもがいた場合、どのように関わればよいのでしょうか。カウンセリングサロンLuanaが大切にしている「心をほぐす関わり方のポイント」をご紹介します。

① 「正論」や「否定」で追い詰めない

子どもは家族を支えていることに自負を持っていることもあれば、「自分がやらなきゃ家族が崩壊する」という強い責任感を抱いています。

  • NGな接し方:

    • 「そんなの子供のやることじゃないよ、親にやらせなさい」

    • 「学校を休んでまで介護するなんて間違っている」 このような言葉は、子どもが大切にしている家族や、これまで必死に頑張ってきた子どもの行動そのものを否定することになり、子どもは心を閉ざしてしまいます。

  • OKな接し方:

    • まずは、その子がこれまでどれだけ頑張ってきたかを肯定し、労うことから始めます。

    • 「いつも家族のことを大切にしていて、本当にすごいね。でも、あなたのことも心配なんだよ」

② 焦らず「信頼関係」を築く(安全な基地になる)

ヤングケアラーは「大人に話してもどうせ何も変わらない」「話したら家族が困るかもしれない」という諦めや恐怖心を持っています。いきなり深く事情を聞き出そうと問いただすのではなく、日常の挨拶や雑談を通して「この人は自分を否定しない安全な大人だ」という信頼感を育ててください。

③ 「あなたの人生を生きていい」メッセージを伝え続ける

ケアに追われる子どもたちは、「自分の人生」「自分の好きなこと」を考える許可を自分に出せていません。 「あなたにはあなたの人生があるんだよ」「自分のために時間を使っても、誰もあなたを責めないよ」というメッセージを、時間をかけて繰り返し伝えていくことが、子どもの心の重荷を少しずつ降ろすきっかけになります。

④ 「助けを求めること(SOS)」は悪いことじゃないと教える

日本では「家族の支援は家族内で行うべき」という意識がまだ強く残っています。しかし、「困ったときに誰かを頼るのは、逃げでも甘えでもなく、生きていくための大切な権利」であることを教えてあげてください。

7. 周囲の大人が取るべき具体策と福祉・専門機関との連携

個人の温かい関わりと同時に、絶対に必要なのが「公的な支援・専門機関との連携」です。一人の大人が抱え込むのではなく、チームで子どもと家族を支える仕組みを作らなければなりません。

子どもを孤立させないための連携フロー

[気づき・発見] (学校、地域、近所の人、塾など)
       ↓
[信頼関係の構築と傾聴] (本人の想いを受け止める)
       ↓
[専門機関・行政へ相談] (福祉・介護・教育の連携)
       ↓
[大人のケアの導入] (介護保険サービス、障害福祉サービス、家事ヘルパー等)
       ↓
[子どもの「子どもらしい時間」の確保]

 

相談・繋ぐべき専門機関の窓口

もし子どもから相談を受けたり、ヤングケアラーの疑いがある場合は、以下のような窓口や専門機関へ相談・情報提供を行いましょう。

  • 市区町村のヤングケアラー相談窓口

    • 近年、多くの自治体で専門の相談窓口や「ヤングケアラーコーディネーター」が配置されています。

  • 児童相談所・児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはちきゅう)」

    • ネグレクトや過度な負担により子どもの安全が脅かされている場合に連携します。

  • 地域の福祉窓口(地域包括支援センター、障害福祉課など)

    • 子どもから負担を減らすためには、「親(要介護者)への支援サービス」を導入することが最優先です。ヘルパー派遣やショートステイを利用することで、子どもがケアから解放される時間を作ります。

  • 学校のスクールカウンセラー(SC)・スクールソーシャルワーカー(SSW)

    • 学校生活での配慮や、福祉機関との橋渡しを行ってくれる強力なパートナーです。

8. 心理カウンセリングサロンLuanaが提供できること

当サロン「Luana」では、ヤングケアラー当事者の子どもたちだけでなく、過去にヤングケアラーとして育ち、大人になった現在も心の傷や生きづらさを抱えている「元ヤングケアラー(アダルト・チルドレン)」の方々のカウンセリングも行っています。

① 「ありのままの感情」を出せる安全な居場所

「親を嫌いになっちゃいけない」「自分がしっかりしなきゃ」と感情を抑え込んできた方々に、怒り、悲しみ、寂しさ、愚痴など、どんな感情を出しても否定されない「心のシェルター」を提供します。

② 自己境界線(バウンダリー)の再構築

ヤングケアラーとして育つと、「他人の問題」と「自分の問題」の境目が曖昧になり、大人になっても他人の顔色ばかり気にしたり、相手の課題まで背負い込んでしまう癖がつきます。カウンセリングを通して、健康な「自分と他人の境界線」を引くトレーニングを行います。

③ 「自分の人生」を選択していくサポート

「私がどうしたいか」ではなく「家族がどうしてほしいか」を優先して生きてきた方々が、自分の「好き」「嫌い」「やりたいこと」を少しずつ再発見し、自分自身の人生のハンドルを取り戻すお手伝いをします。

結びに:一人で抱え込んでいるあなたへ

もし、この記事を読んでいるあなたが、現在進行形で家族のお世話に悩み、心をすり減らしているヤングケアラー当事者の方なら、これだけは覚えておいてください。

あなたは、家族を助けるために生まれてきたのではありません。 あなたには、自分の夢を持ち、好きなことを楽しみ、自分自身の人生を歩む権利が100%あります。

家族を愛することと、自分の人生を大切にすることは、両立していいのです。 あなたが一人で背負っているその大きな重荷は、本当は社会や大人が分担して持つべきものです。

「こんなこと相談してもいいのかな」 「うちの家庭の事情を話すのは恥ずかしい」

そう思わずに、どうか小さな一歩を踏み出してみてください。 カウンセリングサロンLuanaは、あなたがいつでも羽根を休めに来られるよう、温かいお茶を用意して待っています。

家族のために頑張ってきたあなたが、これからは「自分のため」に笑顔になれますように。

【心理カウンセリングサロン Luana】 ご予約・お問い合わせは公式ホームページまたはLINEより承っております。 対面カウンセリングのほか、オンライン(Zoom・お電話)でのご相談も全国から受け付けております。お気軽にご連絡ください。

心理カウンセリングサロンLuana(ルアナ)

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プロフェッショナル心理カウンセラー
金崎健二

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