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ブログ 「大人の愛着障害とは」

大人の愛着障害って何?心理カウンセラーが本音で語ります

こんにちは!プロフェッショナル心理カウンセラー 金崎です。今日は「大人の愛着障害」について、堅苦しい話ではなく、普段カウンセリングルームでお話ししているような感じで書いてみようと思います。

最近「愛着障害」って言葉、よく聞きませんか?SNSでも見かけるし、本屋さんにもたくさん関連本が並んでいますよね。でも実際のところ、ちゃんと理解されているかというと...うーん、ちょっと心配なんです。

今日は、専門用語は最小限にして、「あー、私もそうかも」って思えるような、身近な話として書いてみますね。

そもそも愛着障害って何なの?

簡単に言うと、小さい頃の家族との関係が、大人になってからの人付き合いにずーっと影響しているっていう話です。

赤ちゃんって、お母さん(やお父さん、おばあちゃんでも誰でも)に「お腹空いた〜」って泣いたら、ちゃんと気づいてもらえて、「はいはい、ミルクね」って対応してもらいますよね。これを何百回、何千回と繰り返すうちに、「あ、この世界って安全だな」「困った時は助けてもらえるんだな」「自分って大事にされる存在なんだな」って学習するんです。

でも、何らかの理由でこれがうまくいかなかった場合、「世界って危険」「人は信用できない」「自分なんてどうでもいい存在」って学習してしまう。これが愛着障害の始まりです。

「何らかの理由」って曖昧に書きましたが、これは本当に様々です。虐待やネグレクトみたいな明らかにひどいケースもあれば、お母さんがうつ病で精神的に不安定だったとか、お父さんの転勤で何度も引っ越しをしたとか、兄弟が障害を持っていて手がかからなかったとか...。

決して親を責めるための話じゃないんです。ただ、小さな子どもにとって、その時の環境がどう影響したかっていう話なんです。

あなたもこんな感じ?大人の愛着障害チェック

カウンセリングでよく聞く話を、リアルにご紹介してみますね。「あ、これ私だ」って思うものがあるかもしれません。

人間関係でこんなことありませんか?

友達や恋人との距離感がよくわからない LINEの返事が遅いと「嫌われたかな」って不安になったり、逆に毎日連絡が来ると「重い、距離を置きたい」って思ったり。ちょうどいい距離が全然わからない。

「どうせ裏切られる」って思ってしまう 仲良くなった友達でも、心の奥で「いつか裏切られるんだろうな」って構えてる。だから本音で話すのが怖い。

恋愛がいつもうまくいかない 付き合い始めは相手を完璧に思えるんだけど、慣れてくると粗が見えて急に冷めちゃう。または、束縛が激しくなって相手に逃げられるパターンが多い。

職場の人間関係が疲れる 上司に注意されると、必要以上に落ち込む。同僚との雑談も、「今の発言、変だったかな」って後から気になって仕方ない。

感情についてはどうですか?

感情のジェットコースター状態 さっきまで普通だったのに、何かの拍子に急に激しく怒ったり、悲しくなったり。自分でもびっくりするくらい激しい感情が出てきて、後で「なんであんなに...」って後悔する。

逆に何も感じない時期がある 楽しいことがあっても嬉しくない、悲しいことがあっても涙が出ない。「私、感情が壊れたのかな」って心配になる。

いつも心が空っぽ 何をやっても満たされない。「幸せって何?」って真剣に悩む。

自分についてはどうでしょう?

「私なんて...」が口癖 褒められても「そんなことない」って否定しちゃう。心の底から「自分はダメな人間」だと思ってる。

完璧じゃないと不安 「普通の自分では愛してもらえない」って思うから、常に完璧でいなきゃって思う。でも完璧なんて無理だから、いつも疲れてる。

自分が何者かわからない 「本当の自分って何?」「自分らしさって何?」っていつも考えてる。でも答えが出ない。

愛着のタイプ、あなたはどれ?

心理学では、愛着を4つのタイプに分けているんですが、難しい専門用語は使わずに説明してみますね。

安定タイプ(普通の人)

「まあ、人間関係って時々面倒だけど、基本的には楽しいよね」って感じの人。困った時は素直に人に頼れるし、相手が困ってる時は自然に助けられる。このブログを読んでる人の中では少数派かも?

一人が好きタイプ

「人付き合いって面倒くさい。一人の方が気楽だし、自由だし」って思ってる人。別に人が嫌いじゃないんだけど、深い関係になるのは苦手。「頼るくらいなら一人で頑張る」派。

愛されたいタイプ

「みんなに愛されたい!でも、どうせ最後は見捨てられるんでしょ?」って矛盾した気持ちを抱えてる人。相手の反応をめちゃくちゃ気にするし、ちょっとした変化で「嫌われた」って思い込む。

混乱タイプ(一番しんどい)

「人と仲良くしたいけど怖い。でも一人も嫌だ。でも近づくと傷つくし...」って、とにかく混乱してる人。感情もめちゃくちゃ不安定で、自分でも自分がよくわからない。

どれかピンと来ました?ちなみに、きっちり一つのタイプってわけじゃなくて、状況や相手によって変わったりもします。

日常生活でこんなことが起きてませんか?

愛着障害って、普段の生活のいろんなところで顔を出してきます。

職場での困りごと

会議で発言できない 「変なこと言ったらどうしよう」「批判されたら立ち直れない」って思って、いいアイデアがあっても黙ってしまう。

上司との関係が複雑 ちょっと褒められると舞い上がって、注意されると世界が終わったみたいに落ち込む。なんで上司の一言でこんなに振り回されるんだろうって自分でも不思議。

同僚との距離感 ランチに誘われないと「仲間外れにされてる」って思うし、誘われても「社交辞令かな」って疑っちゃう。飲み会とかも、行きたい気持ちと面倒な気持ちが混在してて複雑。

恋愛でのあるある

付き合う前が一番幸せ 「この人となら幸せになれる!」って思うんだけど、いざ付き合ってみると現実が見えて急に冷める。で、別れた後に「やっぱりあの人が良かった」って後悔する無限ループ。

束縛と放置の繰り返し 不安になると「今何してる?」「誰といるの?」って連絡攻撃。でも相手が応えてくれると、今度は「束縛されてる」って感じて逃げたくなる。

喧嘩すると世界の終わり 普通のカップルなら「まあ、喧嘩もあるよね」で済む話も、「もう終わりだ」「やっぱり愛されてない」って絶望的になる。

子育てでの悩み(親になった方)

自分みたいになって欲しくない 「子どもには同じ思いをさせたくない」って強く思うんだけど、どうやって愛情を伝えたらいいかわからない。

感情的になっちゃう 子どもが言うことを聞かないと、自分の感情がコントロールできなくなって、後で罪悪感にさいなまれる。

過保護と放置の間で揺れる 「もっと構ってあげなきゃ」って思う時と「一人の時間が欲しい」って思う時の差が激しくて、子どもも混乱してる様子。

でも大丈夫!回復への道のりはある

カウンセラーをやってきて、本当にたくさんの方の回復を見てきました。時間はかかるけど、確実に良くなっていきます。

まずは自分を知ることから

「あー、私ってこういうパターンがあるのね」って気づく いきなり変わろうとしなくていいんです。まずは「私、こういう時にこういう反応しがちだな」って客観視できるようになること。これだけでも結構変わります。

過去と現在を繋げてみる 「小さい頃のあの体験が、今のこの反応に関係してるのかも」って理解できると、自分を責めることが少なくなります。

安全な関係を少しずつ体験する

カウンセラーとの関係から練習 「この人は裏切らないな」「批判しないな」「私をそのまま受け入れてくれるな」って安全な関係を体験します。これがめちゃくちゃ大事。

日常の小さな成功体験 コンビニの店員さんとの何気ない会話、近所の人との挨拶、そんな小さなことから「人って案外悪い人ばかりじゃないかも」って思えるようになります。

感情とのつきあい方を覚える

感情に名前をつける練習 「なんかモヤモヤする」じゃなくて「あ、これは不安なんだな」「これは寂しさなんだな」って具体的に言葉にしてみる。

深呼吸とかの簡単なテクニック 感情がぐちゃぐちゃになった時の対処法を覚えます。難しいことじゃなくて、深呼吸したり、手をぎゅっと握って開いたり、そんな簡単なことから。

自分にやさしくなる練習

親友に話しかけるように自分に話しかける 「私ってダメだな」じゃなくて「今日はよく頑張ったね、お疲れさま」って。最初は照れくさいけど、だんだん自然になります。

完璧じゃなくても大丈夫って思えるようになる 「まあ、今日はこんなもんでいいか」って思えるようになると、すごく楽になります。

周りの人はこんな風に接してください

もし身近に愛着障害で悩んでる人がいたら、こんな風に接してもらえると嬉しいです。

やってもらえると嬉しいこと

一貫した態度で接する 気分屋じゃなくて、いつも同じようなテンションで接してもらえると安心します。

批判しないで聞いてくれる 「それはダメでしょ」じゃなくて「そうなんだね、辛かったね」って共感してもらえると、心が軽くなります。

小さな変化を褒めてくれる 「最近、笑顔が増えたね」「前より話しやすくなったね」って、小さなことでも気づいてもらえると嬉しいです。

やらない方がいいこと

「甘えてる」「気のせい」って言わない 本人が一番「甘えてるのかな」って悩んでるので、そう言われると余計に辛くなります。

急いで変わらせようとしない 「もっと積極的に」「もっと明るく」って言われても、すぐには変われません。時間がかかることを理解してください。

問題を代わりに解決しようとしない 心配してくれるのは嬉しいけど、代わりにやってもらっても成長にならないんです。見守ってくれるだけで充分です。

どんな治療法があるの?

専門的な治療にもいろいろあるので、簡単にご紹介しますね。

話を聞いてもらう系

普通のカウンセリング とにかく話を聞いてもらって、自分の気持ちを整理していく感じ。一番ベーシックで、多くの人に効果があります。

愛着に特化したカウンセリング 愛着の問題に詳しいカウンセラーと、じっくり時間をかけて安全な関係を築いていきます。

体を使う系

EMDR(目を動かすやつ) トラウマの記憶を処理する方法で、目を左右に動かしながら嫌な記憶を思い出すことで、記憶の整理ができるとされています。

体の感覚に注目する方法 頭で考えるんじゃなくて、体の感覚に注目してトラウマを処理していく方法。言葉にならない部分にアプローチできます。

スキルを覚える系

認知行動療法 ネガティブな思考パターンを見つけて、もっと現実的な考え方に変えていく練習をします。

感情をコントロールする練習 感情が爆発した時の対処法や、日頃から感情を安定させる方法を具体的に学びます。

治療期間は人それぞれですが、だいたい数年単位でゆっくり進んでいく感じです。「来月には治る」とかじゃないので、気長に取り組む必要があります。

日常でできるセルフケア

専門的な治療と並行して、普段の生活でできることもたくさんあります。

簡単にできる感情コントロール

4-7-8呼吸法 4つ数えながら息を吸って、7つ数えながら止めて、8つ数えながら吐く。不安な時や眠れない時に効果的です。

5-4-3-2-1法 パニックになった時に使う方法。見えるもの5つ、聞こえる音4つ、触れるもの3つ、匂い2つ、味1つを意識する。現実に戻ってこれます。

日記を書く 「今日はこんなことがあって、こんな気持ちになった」って書くだけ。後で読み返すと、自分のパターンがわかってきます。

人間関係での工夫

小さな「ありがとう」から始める コンビニで「ありがとうございます」って言う、エレベーターで「ありがとう」って言う。小さな良い関係の積み重ね。

完璧な関係を求めない 「この人とは80点の関係でいいや」「時々嫌なこともあるけど、総合的には良い人だな」って思えるようになると楽です。

境界線の練習 「それはちょっと...」って断る練習。最初は勇気がいるけど、練習すればできるようになります。

自分へのやさしさ

セルフコンパッション 失敗した時に「私ってダメ」じゃなくて「まあ、人間だから失敗もあるよね。今度気をつけよう」って思えるようになる練習。

小さな自分へのご褒美 頑張った日は好きなお菓子を買うとか、お気に入りの入浴剤でお風呂に入るとか。自分を大切にする習慣。

「今日できたこと」リスト 寝る前に「今日は朝ちゃんと起きた」「仕事に行けた」「誰かに挨拶した」って、当たり前のことでも「できたこと」として認める。

社会復帰って大げさな話じゃなくて

「社会復帰」って聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、実際はもっとシンプルです。

回復ってこんな感じ

第1段階:「あ、これって治療できるんだ」 自分の問題に名前がついて、「私だけじゃないんだ」「治療法があるんだ」ってわかる段階。

第2段階:感情の嵐が少し落ち着く 毎日ジェットコースターだった感情が、時々穏やかな日もある...くらいになってくる。

第3段階:人との関係がちょっと楽になる 「まあ、この人は大丈夫そうかな」って思える人が一人、二人と出てくる。

第4段階:自分らしい生き方が見えてくる 「私はこういう人間で、こういう生き方がしたいんだな」ってぼんやりと見えてくる。

完全に「治る」わけじゃない

正直に言うと、完全に元の状態(って何?)になるわけじゃないんです。でも、それでいいんです。

愛着障害があったからこそ人の痛みがわかるようになったとか、深く考える習慣がついたとか、そういう良い面もあります。自分の特性として上手に付き合っていけばいいんです。

最後に:希望は絶対にある

1この仕事をしてきて、本当にたくさんの人が回復していく姿を見てきました。

「私はもうダメだ」「一生このまま」って思ってた人が、数年後に「あの頃が嘘みたい」って笑ってる。そんな場面を何度も見てきました。

時間はかかります。一直線に良くなるわけでもありません。良くなったり悪くなったりの繰り返し。でも、確実に前に進んでいます。

もし今、愛着障害で悩んでるなら、ぜひ専門家に相談してみてください。一人で頑張る必要はありません。助けを求めることは弱さじゃなくて、勇気です。

そして、周りに悩んでる人がいるなら、その人のペースを尊重して、温かく見守ってあげてください。それだけで十分な支援になります。

心の傷は確実に癒えます。そして、傷が癒えた時、あなたはきっと今よりもずっと強く、やさしく、そして幸せになっているはずです。

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